木村紘規のビジネス初心者塾

ビジネス初心者のための思考法

あなたの会社、人手不足で悩んでいませんか?

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ご高覧いただきありがとうございます。

こちらのページをご覧になられている方はおそらくタイトルを見てお越しいただいていると思いますので人手不足で悩んでいる方々だという前提で話を進めさせていただきます。

また、こちらの記事は経営者や中間管理職の方々にとっても有益な記事であると共に現在平社員の方はもちろん、アルバイトやパート社員派遣社員などの非正規雇用の方々にとっても有益なものになるかと存じます。

ご自分の勤めている会社が人手不足に陥っているなら、これからお話させていただくことを実践する価値はあると思います。

【目次】

あなたの会社のコンセプトが救ってくれる

よほど小さな会社ではない限り必ず掲げているコンセプト。

このコンセプトが人手不足解消のカギになります。

なぜコンセプトがカギになるのか?と疑問を持たれた方もおそらく一定数いらっしゃるでしょう。

それは「人間関係が合わない」「職場の空気が合わない」という、

人が離職する理由の約40%を占める問題点を解決してくれるものだからです。

なぜコンセプトが人間関係や職場の空気の問題を解決してくれるのでしょうか。

それを今から説明させていただきます。

①.人はなぜ勤めようと思うのか

「そもそも人はお金を得るために勤めてるのだから、君の言ったことは当てはまらないよ。」

昔わたくし自身が上司に言われた言葉です。

わたくしもいくつかの職場で勤めさせていただきましたがやはり人手不足に悩んでいる職場もあり、その時に上司に「社員に会社のコンセプトを定着させましょう」と提案したところ、上記の言葉が返ってきました。

甚だもっとも。

確かに人は報酬(お金)を得るために働いているので一見理にかなっているものと思います。

しかし、この時わたくしが勤めていたのは普通の事務職で決してマグロ漁船のような、きついけど高給といった職場ではございませんでした。

つまり人が本当にお金のためだけに働いているとしたら、そんな事務職ではなくきつくても給料の良い上記で挙げたような仕事が人気になるはずです。

しかし現実はどうでしょうか?

そんなことはないですよね。

おそらくあなたも今の会社にお勤めになるときに色々な条件を精査して自分の都合にあった、あるいは自分の考え方にあった会社を選んだのではないでしょうか?

結局のところ人は報酬(お金)だけでは働こうとは思わないということです。

②.人を突き動かすもの

では、人が働き続けられる職場とはどんな職場なのでしょうか?

色々と条件は出てきそうですが一言でいうなら居心地の良い職場であれば働き続ける選択を取るはずです。

そもそも人間とは自己保存という本能があるため居心地の悪さを感じるような職場で働き続けることができません。

こちらの記事を読んでいただいているあなたもそうではないですか?

もしもあなたが以前、居心地の悪さから離職したことがあるというなら当然のことです。

そこに給与がいくらであったとしてもよほどの報酬がないかぎり人はその職場を離れる選択をします。

ですので、会社としては離職を防ぐために従業員に居心地の良さを提供する必要があります。

では、居心地の良さとはなんでしょうか?

それは共感と共通の目的意識です。

ちょうど先日まで高校野球が全国中継されていたので野球の強豪校で例えましょう。

高校の強豪校ですと1年ごとに4050名ほどの新入部員が入部してきます。

3学年合わせると総勢120150名ほどの一つの組織と言っても差し支えないかと思います。

もしも、この部員が会社と同じく居心地の悪さから約40%の部員が退部する決断をするならば1年で1620名ほどの部員が退部することになります。

しかし現実にはそれほどまで退部するものは無く、ほぼ全員が入学から卒業までの3年間野球部として学校を卒業します。

もちろん中には退部するものも何名か出てくることはありますが多くても45%ほどの退部率で理由も居心地の悪さと言うより、他に優先すべきことができたからなどの理由が多いです。

それではなぜ、退部率が低いのか?

その理由が部員通しで共感と共通の目的意識を持っているからです。

同じポジションのライバルになりうる選手間で競争があるので一見ギクシャクし退部率が上がりそうですが部員通しで「自分が上手くなりたい分ライバルも上手くなりたいんだ」という共感と「一つでも多く勝ちたい、甲子園で優勝したい」という共通の目的意識を持っていることで、ライバル争いで例え負けたとしても笑いながら裏方に回ることができるのはそこにあります。

ですので、高校野球部員の退部率は低いのです。

.従業員に共感と共通の目的意識を持たせるには

 

上記の野球部員のように共感と共通の目的意識を持つことによって人はお互いに仲間意識を持つことができ居心地の良い場所にすることができます。

では、会社の従業員通しで仲間意識を持たせるにはどうしたら良いのでしょうか?

それを解決するのが従業員のコンセプトの定着です。

先ほど述べた以前わたくしが勤めていた会社も「人と人を笑顔でつなぐ」という素晴らしいコンセプトを掲げていました。

具体的には少し違うのですが広義で解釈した場合が上記のコンセプトでした。

当時わたくしの勤めていた会社というのが分業がしっかりとされており、それ自体は良かったのですが個人間はもちろんチーム間でもコミュニケーションをとる機会が少なく黙々と仕事に従事するような職場でした。また、朝出社時に挨拶をしても約半数の方から挨拶が返ってこないという職場でもありました。

ご想像していただければご理解いただけると思いますが職場の空気は最悪です。

「人と人を笑顔でつなぐ」というコンセプトを掲げている会社なのに笑顔で働いている従業員はほぼ居なかったのです。もちろん従業員は入社しては辞めていくという状況でした。

そこでわたくしは何名かの社員に自社のコンセプトを知っているか確認したところ誰一人として自社のコンセプトがなんであるか知らなかったのです。

そういう状況もありコンセプトの定着を図り、従業員通しの共感と共通の目的意識を持たせるべく上司に提案しましたが先に述べたように上司から断られてしまいました。

今でもこの会社は存在していますが当時から親交のある従業員に聞いたところ相変わらず空気は悪く従業員も入社しては退職する、を繰り返し今では大多数が派遣社員で補っているとのことです。

この親交のある従業員も辞めるタイミングを見計らっているとのことです。

もしも、わたくしが提案した時に従業員のコンセプトの定着に会社が動いていたならおそらくは状況は変わっていたのではないかと思います。

.コンセプトの定着がもたらす効用

 

上記で述べたように従業員へのコンセプトの定着により共感と共通の目的意識が生まれることによって仲間意識ができるので従業員にとって居心地の良い職場環境へと変わっていきます。

また新入社員にもコンセプトをご理解いただいたうえで入社してもらうことにより想像していた職場と違うといった入社前と入社後の乖離も無くなり離職を防ぐことにもつながります。

またコンセプトを定着させることによって生産性向上にもつながります。

例えば現場単位で意思決定を求められる場面で会社のコンセプトを意思決定者が理解していればその場ですぐ決断でき、わざわざ更に上の立場、例えば社長などの指示を待つことなくできます。

また、この際に現場レベルで意思決定した場合もコンセプトを理解していれば会社の目的意識を理解していることになるので方向性を見誤ることなく意思決定ができるのでレスポンスが早くなります

もちろん報告はあげなければならないとは思いますがこの場合、事後報告で充分です。

これがコンセプトが定着していない場合は「上層部への報告→上層部からの意思決定を待つ→指示が降りてきてから現場レベルでのアクション」になるのでレスポンスが大幅に遅れます。

通信機能が向上している昨今なのでそれほど変わらないのでは?と思う方もいるかもしれませんが現場でお勤めになったことがある方ならご理解いただけると思いますが「上層部の意思決定」がなかなか降りてこないということが多々あるので前者と後者では明らかにスピードに違いが出ます。

更に意思決定がされるまで現場としてはその問題に指をくわえて待っている状態なので無駄なストレスがかかってしまいます。現場で意思決定ができればこのストレスも無くなります。

ですので、会社にとってコンセプトの定着というのは絶対的にするべきなのです。

.まとめ

 

コンセプトを定着させることによって従業員通しで共感と共通の目的意識を持ち、また現場レベルでの早いレスポンスが期待できるので、もしもあなたの会社が離職率が高い、あるいは常に上層部からの指示を待たなければいけないような職場であるならコンセプトが定着されているかどうか確認すべきです。

また、コンセプトが定着されてなければ会社としての方向性を見失っている可能性もあるので今一度見直してください。

ここまでお読みいただきありがとうございます

最後にあなたにお伺いいたします。

あなたの会社のコンセプトはなんですか?